この号が読者の手元に届いてから参議院選挙の投票日まで十日ほどなので予測などしないほうが賢明だろうが、衆議院で七割(定数四八〇のうち自民三〇五、公明三一)の議席を占める与党が、参議院で過半数維持どころか、与野党逆転の憂き目にあいそうなので、あえて書くことにする。 結論からいうと、与党、とくに安倍自民党はぬかるんだ泥んこ道の轍にはまってしまい、選挙目当てに打った手がことごとく裏目に出て、自ら負け急いでいるようにしか見えない。まず、ほとんどの問題で対応が遅れる。波紋が広がり、選挙に影響しそうになると、説明すればわかる、とばかりに安倍首相自らテレビ局へ乗り込み、この人こんなにおしゃべりだったか、と視聴者が驚くほど饒舌に自らの成果を強調する。
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