介護ヘルパーになったフィリピーナたち

執筆者:出井康博 2008年3月号
エリア: アジア

 二〇〇六年、小泉純一郎首相とフィリピンのグロリア・アロヨ大統領が合意した両国の経済連携協定(EPA)。その後、フィリピン上院の反対で実現が遅れているが、ここにきて三月にも批准される見通しが強まっている。 EPAにおける目玉は、フィリピンからの介護福祉士(以下、介護士)候補生と看護師候補生の受け入れだ。当初二年間での受け入れ予定人数は、介護士が六百人、看護師は四百人。彼らは三―四年の実習を経た後、国家試験に合格すれば、そのまま無期限に日本で就労できる。これまで「ホワイトカラー」以外の外国人には許されていなかった労働目的で日本に定住する道が、ついに開かれようとしている。その意味では、日本が労働移民の受け入れに向け第一歩を踏み出したとも言えよう。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
出井康博 1965年、岡山県生れ。ジャーナリスト。早稲田大学政治経済学部卒。英字紙『日経ウィークリー』記者、米国黒人問題専門のシンクタンク「政治経済研究ジョイント・センター」(ワシントンDC)を経てフリーに。著書に、本サイト連載を大幅加筆した『ルポ ニッポン絶望工場」(講談社+α新書)、『長寿大国の虚構 外国人介護士の現場を追う』(新潮社)、『松下政経塾とは何か』(新潮新書)など。最新刊は『移民クライシス 偽装留学生、奴隷労働の最前線』(角川新書)
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