相変わらず、子どもたちが犯罪の被害者、加害者になる事件が頻発している。地域社会全体で子どもたちを育み、見守る機能が著しく低下していることを痛感する。今回は、地域の子育てにおける「男性の役割」について考えてみたい。 筆者が子どもの頃、近所に頑固な爺さん、略して「ガンじい」が住んでいた。秋になるとたわわに実る柿を狙って、ガンじい邸に悪ガキどもが集結する。塀によじのぼり、あともう少しという絶妙のタイミングで、「コラーッ」と雷が落ちた。「ワーッ」と蜘蛛の子を散らす中、いちばん年少で、動きの鈍い筆者は、逃げそびれて、捕まった。
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