北朝鮮「新型ミサイル発射」:「込められた多目的メッセージ」の読み解き方

5月14日、新型ミサイルの発射実験に立ち会った金正恩党委員長。机上の図には、ミサイルの航跡らしきものが見える(15日付の党機関紙『労働新聞』電子版より)(c)時事
北朝鮮は、韓国で文在寅(ムン・ジェイン)政権がスタートしてわずか5日目の5月14日午前5時半頃、北西部の平安北道亀城付近から東北東の方向へ弾道ミサイル1発を発射した。日本政府は、ミサイルは約30分、約800キロ飛行し、日本海の排他的経済水域(EEZ)の外側に落下したと発表した。発射実験は成功したとみられる。また稲田朋美防衛相は、ミサイルは高度2000キロを突破しており、これは北朝鮮がこれまでに発射したミサイルの中で最も高く打ち上げたものになる、と説明した。打ち上げ角度を上げて、飛行距離を意図的に短くする「ロフテッド軌道」で発射したとみられている。防衛省は、通常の角度で発射した場合の飛距離は4000キロを超える可能性があるとみている。

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