【インタビュー】サルバトーレ・ボエミ(イタリア・カラブリア州検察庁マフィア対策局長) マフィアという癌細胞を欧州全体に広げないために
これまで十回以上もマフィアに命を狙われた“闘う検事”が、いま、欧州全域への犯罪組織の拡大に危機感を募らせている。これは「映画の中の出来事」などではないのだ。[レッジョ・カラブリア発]「マフィアがヨーロッパ経済を破壊しようとしている。それなのに、EU(欧州連合)は半世紀前のイタリアと同じ過ちを犯そうとしている。マフィアの力を過小評価するという過ちを」 目の前はシチリア島というイタリア南端、半島を“ブーツ”に見立てるとその「つま先」にあたるカラブリア州の旧州都レッジョ・カラブリアの検察本部で、マフィア対策局長のサルバトーレ・ボエミ氏(六四)は嘆きを隠しもせず語った。
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