ロシア軍がカザフ暴動に緊急出動した「これだけの理由」

執筆者:名越健郎 2022年1月12日
エリア: アジア ヨーロッパ
カザフスタン南部・アルマトイの発電所を警備する、CSTOの平和維持部隊 (C)AFP=時事
年明け早々発生したカザフスタンの反政府暴動と、ロシアを中心とする平和維持部隊の派遣。これでウクライナへの侵攻は遠のいたものの、ロシアはベラルーシを含む「三正面作戦」を強いられることに――。

 新年に勃発した中央アジア・カザフスタンの反政府暴動は、30年以上に及ぶヌルスルタン・ナザルバエフ氏の独裁体制への不満が、燃料価格急騰で一気に爆発した形だ。資源開発に成功し、中進国入りを果たしたとはいえ、エリートが利権を独占する格差構造や長期政権特有の閉塞感、底辺層の生活苦など、矛盾が社会にうっ積していたようだ。

 カザフ暴動のサプライズは、ロシアなど旧ソ連の集団安全保障条約構(CSTO)加盟国が、カシム=ジョマルト・トカエフ大統領の要請に基づき、約2500人の平和維持部隊を迅速に派遣したことだ。

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カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
名越健郎 1953年岡山県生れ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長を歴任。2011年、同社退社。現在、拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学東アジア調査研究センター特任教授。著書に『クレムリン秘密文書は語る―闇の日ソ関係史』(中公新書)、『独裁者たちへ!!―ひと口レジスタンス459』(講談社)、『ジョークで読む国際政治』(新潮新書)、『独裁者プーチン』(文春新書)、『北方領土はなぜ還ってこないのか』(海竜社)など。
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