新・日本人のフロンティア (15)

「親日国」台湾とともに生きる(下)

執筆者:北岡伸一 2022年2月20日
エリア: アジア
航海・漁業の守護神の女神「媽祖」を祀る、台南市の大天后宮。訪れる人が絶えない、日常の台湾 topimages/Shutterstock
「台湾は中国の一部」は自明ではなく、「一国二制度」も信頼できない中、台湾が生き残るために、今こそ日本は大胆なリーダーシップを発揮すべきだ。

 台湾には1995年以降も、何度も行っている。岡崎久彦さんの研究所による日台対話、日米台対話、東京財団による研究会、世界平和研究所(中曽根康弘会長(当時)、私は2009年から研究本部長を務めていた)の日台対話、その他の学術交流など、毎年のように行っていた。中曽根さんは、海軍主計将校時代に台南にいたというので、中曽根さんの住居を探してみたことがある。確定はできなかったが、それらしい一群の宿舎はまだ残っていた。

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執筆者プロフィール
北岡伸一(きたおかしんいち) 東京大学名誉教授。1948年、奈良県生まれ。東京大学法学部、同大学院法学政治学研究科博士課程修了(法学博士)。立教大学教授、東京大学教授、国連代表部次席代表、国際大学学長等を経て、2015年より国際協力機構(JICA)理事長、2022年4月よりJICA特別顧問。2011年紫綬褒章。著書に『清沢洌―日米関係への洞察』(サントリー学芸賞受賞)、『日米関係のリアリズム』(読売論壇賞受賞)、『自民党―政権党の38年』(吉野作造賞受賞)、『独立自尊―福沢諭吉の挑戦』、『国連の政治力学―日本はどこにいるのか』、『外交的思考』、『世界地図を読み直す』など。
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