減損処理の恣意的解釈、帳簿価格引き上げのためのナンピン買い、益出しクロス……。この期に及んでもいまだに「会計マジック」に頼る銀行の末期的症状。 銀行などが保有する持ち合い株式に「時価会計」が適用される二〇〇一年九月中間決算。大幅な株価の下落を背景に、すでに主要金融グループが軒並み赤字決算に転落することが明らかになった。保有株に抱えた損失を処理する健全化への第一歩のはずなのだが、内実はどうも怪しい。この期に及んで損失先送りを狙う動きもみられ、銀行決算につきまとう不信感はとうてい払拭できそうにない。
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