中国海軍艦船が海上自衛隊護衛艦に射撃管制用レーダーを照射した問題。危機一髪の危険な行為だったが、これがまさに、東シナ海を舞台とする「海の情報戦」の典型的な一局面だった。だが、情報戦の主役は中国側のフリゲート艦でもなければ、海上自衛隊の護衛艦でもなかった。
レーダー照射は謀略
それにしても、レーダー照射事件に関する欧米メディアの報道がそっけなかったのに少々驚いた。欧米メディアの編集者が、危険なのは安倍内閣の方であって、中国ではない、という先入観に囚われていたからではないか。現に、1月5日付の英エコノミスト誌は表紙に「日本の危険な内閣」との見出しを付け、本文では安倍内閣に右派政治家が揃っていることなどを伝えた。
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