「朝鮮の同志の皆様には、ぜひとも冷静に認識してほしい。万が一、米国が決断したら、中国には手助けできる力がないのです」――中国高官は、苦渋の表情で北朝鮮高官に告げた。 四回目の六カ国協議開催に向けた中国の説得工作の山場は、昨年十一月の寧賦魁・朝鮮半島核問題担当大使の訪朝だった。寧大使は金桂寛・北朝鮮外務次官との会談で「米国は武力による解決の可能性を真剣に準備している。すでにミサイル発射台や製造施設、最高指導者の宿舎を含む二十六の攻撃目標を策定しているとの情報がある」と言明。米国は本気だと強調したという。

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