投資家から資金を集めて企業を買収、リストラで企業価値を高め再上場などで巨利を狙う再生ファンドにとって、経済の激変期こそが稼ぎ時。米リップルウッド・ホールディングスが長銀を新生銀行として再生させたのはあまりにも有名だが、しかし、「儲かる案件は食い尽くされた」(米系投資銀行関係者)。 小泉構造改革が郵政問題で政局に搦めとられる傍ら、海外マネーは「激変期の終わり」にしっかりと照準を合わせていた。リップルウッドは目下、買収した日本企業群を持ち株会社で束ねて上場させる計画を詰めているようだ。ゴルフ場買収で名を馳せた米投資銀行ゴールドマン・サックスも、ゴルフ場運営会社の上場準備に入っているとされる。海外ファンドは、いまや日本市場からの出口戦略にかかっている。
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