インドネシア・ロンボク島出身のアデ君(仮名・二八)は、東京都内にある大型車の修理工場で働いている。二〇〇四年に外国人研修・技能実習制度(以下、研修制度)で来日。三年の研修期間を終え、今秋に故郷へと帰国する。今の悩みは、帰国後の生活だ。 日本で覚えた仕事はロンボク島にはない。帰国後、他の研修生と一緒に現地日系企業の面接を受けるつもりだが、職を得られるのは十人に一人以下。日本での研修内容よりも語学力が求められる面接で、日本語検定三級レベルのアデ君が採用される見込みは低い。「日本に来たことは後悔していません。でも、研修は考えていたものとは全然違った」
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