インド洋に浮かぶ「紅茶の国」スリランカ。日本からの唯一の直行便であるスリランカ航空を使うと、十時間でコロンボの国際空港に到着する。その他の渡航方法となると、シンガポール航空を乗り継ぐか、タイ国際航空でバンコク経由、あるいは香港経由でキャセイパシフィック航空などを利用するしかない。 スリランカの政情が不安定になって以来、シンガポール航空は夜の帳が下りたコロンボ空港での離着陸を避けるため、フライトの時刻を大幅に変更した。シンガポール経由の場合は、少なくとも九時間のタイムロスを覚悟しなければならない。いつも思うのだが、世界中でこの航空会社ほど、相手国の政情をフライトスケジュールに反映させるエアラインはない。

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