米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)に長期格付けを投機的要素が強い「BBプラスpi」に引き下げられた富士通。同じく経営不振に悩むNECからも、株価では大きく水をあけられている。 こうしたなか、韓国サムスン電子による富士通の買収説が注目を集めている。サムスンはDRAMや液晶といったハイテク・デバイス、携帯電話などで世界トップクラスのシェアを誇るが、社内には「いま手を打っておかないとDVDやデジタル家電、ネットワーク分野で日本勢の巻き返しにあう」(サムスン幹部)との危機感が強い。また現在のようなデバイス頼みでは中国勢に追いつかれる恐れもある。そこでシステム構築に強みのある富士通を買収し、「自社製品を使った高付加価値ビジネス育成を狙う可能性は高い」(国内大手電機幹部)というのだ。
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