大統領候補の候補たち

執筆者:名越健郎 2004年2月号
エリア: 北米

 長くて過酷なサバイバル・レースである2004年米大統領選が、1月のアイオワ州党員集会を皮切りに始まる。現職のブッシュ大統領に対抗する民主党は、9人が出馬しているが、ディーン前バーモント州知事が一歩抜け出し、候補者争いの本命となりつつある。 医者出身のディーン氏は、イラク戦争に強硬に反対、国防予算削減や保護貿易主義を唱え、最近の民主党では珍しいリベラル。4年前にブッシュ大統領と死闘を演じたゴア前副大統領の推薦を受けたことで、お墨付きを得た。 ただし、保守系紙ワシントン・タイムズが、「通常、政治家は成熟すると左から右に変わるが、ゴア氏はその逆だ」と書いたように、中道のゴア氏がリベラルのディーン氏を支持したことは驚きだった。

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執筆者プロフィール
名越健郎(なごしけんろう) 拓殖大学海外事情研究所客員教授。1953年岡山県生まれ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長、編集局次長、仙台支社長を歴任。2011年、同社退社。拓殖大学海外事情研究所客員教授。国際教養大学特任教授、拓殖大学特任教授を経て、2024年から現職。著書に、『秘密資金の戦後政党史』(新潮選書)、『ジョークで読む世界ウラ事情』(日経プレミアシリーズ)、『独裁者プーチン』(文春新書)、『ゾルゲ事件 80年目の真実』(文春新書)など。
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