演算能力毎秒三十六兆回と日本が世界最速を誇ってきたスーパーコンピューター「地球シミュレータ」が、米IBM製の「ブルージーン/L」にトップを譲った。能力の差はわずかだが、「いずれ抜かれることはわかりきっていた」と、地球シミュレータの開発・製造を手がけたNECの幹部はこぼす。 軍事目的からスーパーコン開発を進めてきた米国では、日本勢がそれまでの倍近い性能で記録を更新した際、「旧ソ連のスプートニク以来の衝撃」として「打倒・地球シミュレータ」の動きが起こった。国家安全保障を揺るがしかねない問題と捉えられたからだ。
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