投票率アップのための奇策として注目を集め、本誌十一月号でも詳報したアメリカ・アリゾナ州の「投票宝くじ」創設案は、十一月七日の住民投票の結果、否決された。 提案は、中間選挙で投票を行なった有権者の中から、抽選で一名に百万ドル(約一億二千万円)を与えるというもの。資金には州の宝くじの当選未払い金を充てる計画だった。その目的は、低迷する投票率をアップさせ、より幅広い政治参加を促そうというもの。一方で「民主主義への冒涜」との声も高かった。 中間選挙とあわせて行なわれた住民投票の結果は、蓋を開けてみれば、賛成三三・四%、反対六六・六%という、大差での否決。

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