コンゴ東部の紛争を煽るレアメタルが稼ぐカネ

執筆者: 2008年12月号
タグ: 紛争 自衛隊 日本
エリア: アフリカ

 今号二十六ページの記事でも詳しく触れているように、十四年前に自衛隊が国連平和維持活動(PKO)を展開したことで知られるアフリカ・コンゴ民主共和国東部の都市ゴマ周辺では、十月下旬以降、反政府勢力「人民防衛国民会議(CNDP)」と政府軍の間で一触即発の危機的状態が続いている。 同国東部の政情は一九九〇年代以降、武装勢力の乱立で混乱を極めているのだが、実は紛争が続いている大きな原因の一つは地下資源の存在だ。 金、錫などに加え、近年は携帯電話やゲーム機のコンデンサに使われるタンタルの原料コルタンも各勢力の資金源と見られている。われわれ日本人にとっても身近なハイテク製品に使用されるレアメタルなどの地下資源が、遠いアフリカの紛争の「軍資金」になっているのだ。

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