10月9日に極右思想を持つ27歳のドイツ人が旧東独・ザクセン・アンハルト州ハレ市でユダヤ人の礼拝施設(シナゴーグ)を襲った事件は、同国に深い衝撃を与えた。第2次世界大戦後、ナチスによる犯罪と批判的に対決してきたこの国は今、極右による犯罪の増加という新たな試練に直面している。
犯罪を生中継
10月9日は、ヨム・キップール(贖罪の日)と呼ばれる、ユダヤ教徒にとって1年間で最も重要な日の1つだ。この日の正午頃、ハレ市の北東部にあるシナゴーグにヘルメットをかぶった男が車で乗り付けた。内部では約50人のユダヤ教徒たちがヨム・キップールの礼拝に参加していた。
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