【Exclusive】食糧危機で栽培作物系バイオ燃料に強まる逆風
英独、G7にバイオ燃料義務化停止を要請

2022年6月27日
バイオ燃料に使用される穀類(C)REUTERS/Hannibal Hanschke
バイオエネルギー用農産物の生産が森林破壊を助長すると少なからぬ科学者たちが指摘してきた。ウクライナ戦争による食糧危機で「食料消費用を優先せよ」との声が高まり、この問題が新たな展開を見せる可能性がある。

 

[ロンドン発(ロイター)]ウクライナ戦争が引き起こした食糧危機への対策として、ドイツやイギリスなどG7(先進7カ国)諸国から、ガソリンとディーゼル燃料へのバイオ燃料の混合義務の一時的緩和を検討すべきだとの声が上がっている。これによって世界の穀物と植物油の供給を増やすことが目的だ。イギリス政府関係者は「作物が燃料用ではなく、食料消費用に優先されることを強く望む」と述べた。26日にドイツ南部エルマウで開幕したG7首脳会議でも議題に提出されると見られている。

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