米民主党「ウクライナ支援論争」が露わにした「内部対立」と「リベラル版・非介入主義」

執筆者:渡辺将人 2022年11月2日
エリア: 北米
バイデン政権への「反乱」発生(C)AFP=時事
米中間選挙を前に、民主党下院の議連が公表した「書簡」をきっかけに、ウクライナ支援への賛否をめぐる党内対立が表面化している。「書簡事件」は選挙向けのアピール色が強いが、背景にあるリベラル派内の「伝統的リベラル」と「ラディカル」とも呼ばれる新世代左派の分裂は深刻だ。

 

 11月8日に行われる米中間選挙の2週間前になって、民主党内で不穏な「10月サプライズ」が起きた。民主党にとっては悪いサプライズだ。ウクライナ支援を巡りジョー・バイデン政権への「反乱」が発生したのである。

 通常、外交が中間選挙の焦点になることは少なく、今回もインフレや経済が主要争点であり、ウクライナ政策では、支援に異を唱える孤立主義的な一派を抱える共和党と違い、民主党は支援賛成で足並みを揃えているはずだった。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
渡辺将人 北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院准教授。1975年生まれ。シカゴ大学大学院国際関係論修士課程修了。早稲田大学大学院政治学研究科にて博士(政治学)取得。1999年米連邦下院議員事務所、2000年米大統領選上院選NY州合同民主党選挙本部。2001年テレビ東京入社、報道局経済部記者(WBS)、政治部記者(官邸、外務省、国会、防衛省、北京支局)。コロンビア大学、ジョージワシントン大学、台湾国立政治大学、ハーバード大学にて客員研究員を歴任。2010年より現職。専門はアメリカ政治外交。主著に『現代アメリカ選挙の変貌』(大平正芳記念賞)、『大統領の条件』、共著に『オバマ・アメリカ・世界』(久保文明・中山俊宏)、『バイデンのアメリカ』(佐橋亮・鈴木一人)など多数。
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