「定数削減なんて無理」自民党内に楽観論
公明党の連立離脱や日本維新の会の「閣外協力」など、成立までに紆余曲折はあったが、日本初の女性総理が率いる高市早苗内閣は順調な滑り出しを遂げたと言えそうだ。
高市「各国の首脳との間で、今後の協力の基礎となる信頼関係をしっかり構築することができたと思っている」(26日・ASEAN関連首脳会合終了後)
総理として初の外遊となったマレーシアのクアラルンプールでのASEAN(東南アジア諸国連合)首脳会合の一連のイベントを終え、高市は手応えを感じた様子で報道陣の取材に応じた。そして翌日に控えたドナルド・トランプ米大統領の訪日に関しても、笑顔を交えてこう語った。
高市「私に会うことを楽しみにしておられるという話も伺ったので、しっかりと大切な同盟国との関係を強化していきたいと思っている」
各メディアが報じる世論調査の結果を見ると、高市内閣の支持率は高い。
「高市内閣の支持率68% 2001年以降3番目の高さ」(朝日新聞)
「高市内閣支持率74%、現役世代戻り自民支持も上昇」(日本経済新聞・テレビ東京)
「高市内閣支持率65%、不支持率22% 毎日新聞世論調査」(毎日新聞)
いずれもこの週末に行われた調査だが、支持は軒並み6割を超えた。読売新聞と日本テレビが高市内閣発足の当日21日から22日にかけて行った緊急世論調査でも、支持率は71%を記録した。「ご祝儀相場」(政界関係者)と見る向きもあるが、初の女性総理に対する期待の高さが窺える。
少数与党下での新内閣の“ロケットスタート”に、自民党内では早くも様々な思惑が飛び交っている。
「ひょっとしたら解散もあるんじゃないか」(自民党議員)
筆者が先日、別の自民党の有力議員の事務所を取材した際も、そこのスタッフから「うちの議員は“年末解散もありうべし”と見ていて、地元での活動を優先してなるべく東京での日程は入れないようにしている」などと打ち明けられた。
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