[ロンドン発/ロイター]商業債券の保有者や仲裁請求権者、中国など諸国に対する石油担保融資を含め、ベネズエラの債務総額は1500億ドル超とされる。錯綜する債権者構造の整理には、長期を要するとの見方が市場では根強い。
RBCブルーベイ・アセット・マネジメントのグラハム・ストック氏は「この先数年で大きな進展があるとは考えにくい」と語る。「状況は極めて複雑で、政治の先行きも経済指標も不透明だ。容易な再編になるとは想像しにくい」
米国の制裁を受けたベネズエラは2017年、外貨建ての政府・国営石油会社(PDVSA)債がデフォルトに陥った。だが、低水準で国債を取得していた投資家の間では昨年、政権交代を見込んで価格が2倍以上に上昇したケースもある。
米石油会社の投資再開を視野に、米国が債務再編で主導的役割を果たす可能性に賭ける動きもある。仮に実現するならば、規模と複雑さの両面で過去最大級の債務再編となる可能性がある。
ベネズエラの債務総額は1500億〜1700億ドルと見積もられている。米金融大手JPモルガンは、このうち約1020億ドルが債券で、このほか中国に対する二国間債務が130億〜150億ドルに上ると試算している。ベネズエラは約10年にわたり公式な債務統計を公表していない。この間、PDVSAは中国と複雑な石油担保型の資金調達を重ねてきた。
制裁と政治リスクが重荷に
米国がマドゥロを排除した後も、債務再編の前提条件は十分に整っていない。
暫定大統領に就任したデルシー・ロドリゲスに対するものを含む米国の制裁体制の下では、債権者との協議に着くこと自体が、米財務省の規制に抵触する恐れがある。
政権交代に賭けて国債を取得したヘッジファンドに加え、
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