[ワシントン発]共和党右派とブッシュ政権はグリーンスパン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が議会に登場するのを警戒していたのだろう。上院予算委員会は例年なら一月下旬に、財政について同議長の意見を聞く公聴会を開催する。今年も一月二十日前後に内々に予定されていたが、結局、見送りになってしまった。 実はこの直前、ブッシュ大統領とグリーンスパン議長は昼食を共にし、意見交換をしている。議長の真意を知った共和党と政権は、「今度は議長の賛同を得られない」と判断したに違いない。二年前の公聴会では、議長が当時のブッシュ新大統領の減税構想を支持、ブッシュ減税の成立へ向けた議会審議に弾みをつけたが、反対ならばおいで頂くには及ばない、ということらしい。

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