国立大学の「経営」に待ちうけるハードル

執筆者:Foresight 2004年4月号
タグ: 日銀 日本
エリア: アジア

「包括提携」「意思決定」「ガバナンス(経営統治)」――。これまで無縁だったビジネス用語が国立大学に浸透しつつある。国立大はこの四月、これまでの文部科学省の出先機関という位置づけから、独自の判断で運営する「独立法人」に衣替えする。 慶応義塾大学の事務部門には、この一年で旧帝大を含む国立大二十校ほどが見学に訪れた。二、三人で来る場合もあれば一チーム十人ほどの団体もあった。見学先は経理、人事、総務など業務関連の部署。人事部では職員研修のテーマや頻度、労組への対応法を尋ねられたり、服務規程の閲覧を求められたりした。管財部では、研究費管理や外部資金の導入状況などに関心が高かった。慶大は予算配分などの「企業秘密」以外は、できるだけオープンにしたという。

カテゴリ: 社会 経済・ビジネス
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
  • 24時間
  • 1週間
  • f