「自分のお金」はどう使われているのか?

執筆者:大野ゆり子 2012年2月28日
エリア: ヨーロッパ アジア

 自分はまじめに働き、規則を守り、善良な市民生活を送っている――多くの人は、そう信じていると思う。もちろん武器売買など血なまぐさいこととは無縁だ、と。
 しかし、本当に無縁と言い切れますか?――こんなキャンペーンがベルギーで展開された。「あなたが預金している銀行は絶対に兵器産業に融資していないのでしょうか?」
 アンケートを受けた1050人のベルギー人のうち、5人に4人は、自分の銀行が兵器産業に融資していないかどうか知らないと答えた。このうち3割が、もし自分の銀行が兵器産業に融資しているならば、預金先を変えたいと思うと回答した。

フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
大野ゆり子(おおのゆりこ) エッセイスト。上智大学卒業。独カールスルーエ大学で修士号取得(美術史、ドイツ現代史)。読売新聞記者、新潮社編集者として「フォーサイト」創刊に立ち会ったのち、指揮者大野和士氏と結婚。クロアチア、イタリア、ドイツ、ベルギー、フランスの各国で生活し、現在、ブリュッセルとバルセロナに拠点を置く。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top