ドリンク剤「リポビタンD」や発毛剤「リアップ」の製造で知られる大正製薬は大衆薬の最大手だが、両製品の売上げの伸び悩みで苦戦している。昨年から、養命酒製造との業務提携や、健康食品分野への業務拡大などてこ入れに必死だが「大衆薬事業自体、過当競争で採算性は低く、生き残りをかけた淘汰・再編が進む」(大手製薬幹部)状態だ。 実際、アステラス製薬は大衆薬子会社のゼファーマを第一三共に、中外製薬は大衆薬事業をライオンにそれぞれ売却するなど、再編は加速している。大手が大衆薬事業から撤退するなか、医療用医薬品事業に足場がほとんどない大正製薬は他社の大衆薬事業買収に動くものの「ゼファーマで第一三共に敗れるなど、精彩を欠く」(同)。
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