インテリジェンス・ナウ
ヒズボラの軍事力に手を焼いたイスラエル アメリカはイラン作戦“予行演習”のあてはずれ
一九八二年、イスラエルは圧倒的な軍事力でレバノンに侵攻、強引にパレスチナ解放機構(PLO)を首都ベイルートから追い出した。 だが、その直後結成されたイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラにとって、イスラエルとの戦いはまさに始まったばかりだった。それ以後、イランのテコ入れを受けて「弾丸と投票箱」の二正面戦略を進め、今度の戦闘で攻守所を変えたのである。 まず「弾丸」だ。二十四年間で、ヒズボラはイスラエルが驚くほどの軍事力を獲得した。 七月十二日、ヒズボラによるイスラエル兵二人の拉致をきっかけに起きた戦闘は、予想以上に強いヒズボラの抵抗で、イスラエル軍の作戦を狂わせた。
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