不況にあえぐ北海道の馬産地が七月から始まる競りシーズンを控えて、香港に熱い視線を注いでいる。「経済動物」ともいわれるサラブレッドの国内生産頭数は一九九二年の年間一万四百七頭をピークに減少を続け、二〇〇六年には七千六百五十五頭まで落ち込んだ。馬産地では生産者の廃業が相次ぐ。 背景にあるのは国内の競馬ビジネスの凋落だ。九七年に四兆円を突破した日本中央競馬会(JRA)の売上は減少を続け、昨年は二兆九千億円を割り込むまで縮小した。〇一年に中津競馬(大分)が廃止されるとドミノ倒しのように計八場が閉鎖。地方競馬の廃止も、競走馬の需要を大きく冷え込ませた。
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