早くも非難を呼ぶロシアの「水支配」戦略
世界一淡水資源に恵まれているからと、石油の次は「水」で世界支配を目論むとは、いくら傲慢ロシアでも……。[ローマ発]十九世紀、最も貴重な資源は石炭だった。二十世紀は石油。そして二十一世紀、人々が血眼になって求めるのは水かもしれない。 石油同様、淡水にも「持てる者」と「持たざる者」が存在する。地球上に住む者の四分の一が、あまり、あるいは全くきれいな飲み水にありつくことができない一方で、北半球のわずか十カ国が地球上の淡水の六〇%を独占している。こうした偏りがあるかぎり、石油を巡る争いが今なお絶えないように、将来、「青い金」と呼ばれる淡水を巡って戦争が起きるかもしれない。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン