日本を上回るペースで社会の高齢化が進むイタリアで、「バダンティ(介護者)」と呼ばれる外国人ヘルパーの需要増加に歯止めがかからない。現在、二百六十万人の要介護老人の世話をするために二百万人近いバダンティがいると推定されるが、警察はその半数近くがルーマニアやクロアチアなど東欧諸国や旧ソ連、フィリピンをはじめとするアジア、ナイジェリアなどのアフリカ諸国からやってきた不法滞在者と見る。 イタリア政府は、二〇三〇年には八十歳以上の人口は五百万人になると予測しており、その介護には八百万人のバダンティが必要との見積もりもある。
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