もう金融トラブルを起こせない三菱UFJの「公的責任」

執筆者: 2008年7月号
タグ: 日本

 七月七日、三菱東京UFJ銀行が年内の完了を目指す基幹コンピューターシステムの統合作業(DAY2)が正念場を迎える。この日から、旧UFJの店舗のシステムが切り替えられるからだ。 シミュレーションを繰返してはきたものの、DAY2はのっけから躓いた。最初の作業を終えた五月十二日にATM(現金自動預払機)での入出金ができなくなり、二万件もの取引が滞ったのだ。この日、新システムに切り替えたのは旧東京三菱の二百五十店。「単なるバージョンアップで難易度は低い」(関係者)とされた作業でこの有様なのに、七月からは旧UFJの四百二十店が「旧東京三菱のシステムを土台にした新システム」(同)に移行していく。作業は十二月まで五回に小分けされているが、トラブルが発生する可能性は五月よりも高い。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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