四月下旬、ソフトバンクは中国SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)大手「校内網」を運営するオーク・パシフィック・インタラクティブ(OPI、北京市)を傘下に収めることで合意した。さらに、ソフトバンクが「校内網の株価総額は一千億円」と弾き出したことも人々に衝撃を与えた。SNS日本最大手のミクシィの時価総額が千七億円(八月五日時点)であることを考えると、日中市場ではバリュエーション(企業の価値評価)が異なることを差し引いても、未だ赤字の未上場ベンチャー企業に対しては破格の評価額である。 中国のベンチャーキャピタル業界では、以前ソフトバンクの孫正義社長がネット大手のアリババへの投資を、最高経営責任者(CEO)の馬雲氏と話したたったの六分間で決めたことが語り草となっている。孫氏は投資をするか否かを決める際、経営者の資質を重視するといわれる。では、今回一千億円もの評価を付けたOPIのCEO・陳一舟氏はどういう人物なのか。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン