大物相手でも平気で「ノー」を突きつける戦闘的人物は、新大統領を助けてホワイトハウスをうまく切り盛りできるか。[ワシントン発]かつて真剣にクラシックバレエを学んだラーム・エマニュエルだが、昨年十一月、米大統領就任が決まったバラク・オバマから首席補佐官就任を打診された時は、即座にその椅子に向かって跳躍したわけではない。民主党議員会長として、下院議長、共和党院内総務、民主党院内総務に次ぐ下院第四位の地位にあったエマニュエルは、いずれユダヤ系初の下院議長になることを期しており、親しい友人にもその野望を口にしていた。イリノイ州選出議員として三期目を務めていた彼にとって、オバマが提示したポストは想定外で、果たして自分が望む仕事かどうか定かでなかったのだ。
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