鳩山由紀夫首相は短期政権に終わるとの見方が日増しに強まっている。米軍普天間基地移設問題や経済対策、予算成立という難題に加え、偽装献金疑惑で身動きがとれず、指導力の欠如を露呈した。 首相との会談を“なかったこと”にすべく「まぼろしの方」と呼ばれた小沢一郎民主党幹事長は事実上の独裁者として君臨。小沢氏の意見が「天の声」となってきた。首相の当事者意識は希薄だ。 鳩山政権は事業仕分けや八ツ場ダム問題などメディアの関心を引く術には長けているが、連立を組む小党に幻惑され、党内の亀裂も目立つ。迷走は予想通りとはいえ、内外政策は発足数カ月で八方塞がりとなりつつある。

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