アフガニスタンとの国境に接する街ペシャワルでは、パキスタンで最も激しい反米デモが起こっている。タリバンと同じパシュトゥン人が多く、民族意識や反米感情が他の地域よりも強いためだが、デモの要因はほかにもあるという。国境封鎖によって密貿易ができなくなっているためだ。 例えば、ペシャワルの旧市街、ショババザールという市場に日本車の中古部品ばかりを扱うマーケットがある。「ジャパン・ビジネス・センター」という看板のかかったビルを中心におよそ五百メートル四方の広場には、エンジンや座席などの部品が種類ごとに所狭しと並べられている。

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