ブッシュ政権が怯える「ブラジルの悪夢」

執筆者: 2002年10月号
エリア: 中南米 北米

ブラジルからも目が離せない。この中南米最大の経済国で混乱が深まれば、ブッシュ政権は経済だけでなく、通商政策の面でも手痛い打撃を受けるだろう。[サンパウロ発]アルゼンチン経済が回復の糸口をつかめないでいるなか、危機は隣の大国ブラジルに波及する兆しを見せている。ブラジルの通貨レアルの対ドル相場は七月三十一日、終値で一ドル=三・四七レアルと一九九四年の現行通貨導入以来の最安値を八営業日連続で更新。年初からの下落率は三三・六%に達した。アルゼンチンの経済・政治危機が起きた直後ですら一万三〇〇〇ポイント台を維持していたサンパウロ証券取引所のボベスパ指数も、七月以降は一万ポイント台割れが続いている。

カテゴリ: 経済・ビジネス
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top