「SARSに立ち向かいながら、既定の重要日程も淡々とこなす。胡錦濤総書記は非凡な指導力を証明してみせた」と、中国共産党中央の中堅幹部は明言した。 SARS禍真っ只中の四月二十八日、政治局は江沢民・党中央軍事委主席の唱えた「三つの代表論」に関する会議を開き、「江が無理矢理開かせた」「胡が江の歓心を買うために急遽、テーマを設定した」とされたが、日程は前々から決まっていたとこの幹部はいう。 むしろ、緊急事態下でも江の思想の体系化という「戦略的任務」(新華社)を淡々と処理し、「江ら長老の政局介入への口実を封じた事実に注目すべき」だという。

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