カンボジア総選挙で惨敗 ラナリット殿下の「ご乱心」

執筆者: 2003年9月号
タグ: 日本
エリア: アジア

 カンボジアの連立与党第二党フンシンペック党の党首を務めるラナリット殿下(五九=前下院議長。シアヌーク国王=八〇=の次男)に、七月末の総選挙での惨敗の責任論が浮上している。日本政府監視団の団長を務めた今川幸雄元駐カンボジア大使も「党首の指導力と人気に問題があった」と指摘する。 同党は、昨年二月の地方選で大敗、そのまま総選挙に突入。与党第一党の人民党と野党サム・レンシー党(サム・レンシー党首=五四)の狭間で、王制支持を唱えて党勢拡大を目指した。しかし、世代交代とともに「王室離れ」も進み、特に首都プノンペンなど都市部では、強権手法のフン・セン首相(五二)との対決色を鮮明にするサム・レンシー党への支持が拡がっている。

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