「WAPI」問題が示すハイテク育成戦略の本質

執筆者: 2004年5月号
エリア: 中国・台湾

 中国の国内半導体産業保護策に対し、米国が官民一体で攻撃を始めた。 米政府は三月十八日、中国が通常一七%の付加価値税を国内企業製半導体製品に限り三―六%に軽減している点について、「外国企業差別」として初のWTO(世界貿易機関)提訴に踏み切った。 さらに、パソコンや携帯情報端末(PDA)の高速インターネット接続に使う無線LAN通信の規格でも軋轢が生じている。中国政府は事実上の世界標準となっている「Wi-Fi(ワイファイ)」と異なる独自規格、「WAPI」を六月一日から義務づける方針。これに対し米側は、インテルとブロードコムがWAPIに対応する半導体の開発・販売を拒否し、国務省や通商代表部も撤回を要求するなど対決姿勢を強めている。中国がこのまま独自規格を強制した場合、「こちらもWTO提訴になる」(米国半導体工業会)。

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池内恵の中東通信

池内恵(いけうちさとし 東京大学教授)が、中東情勢とイスラーム教やその思想について日々少しずつ解説します。

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