サウジ・イラン「緊張」の中で行なわれた2国間協議

執筆者:畑中美樹 2011年12月15日
エリア: 中東

 サウジ国営通信は、2011年12月5日、ナーイフ・ビン・アブドゥルアジズ・サウジ皇太子・副首相兼内相がイランのヘイダル・モスレヒ諜報庁長官と会談し2国間関係を協議したと伝えた。サウジアラビアがイランによるGCC諸国の内政への介入を非難するとともに、核開発は地域の安定にとり脅威と警告している時だけに注目される会談である。

 同通信は、詳細には触れることなく、ナーイフ・ビン・アブドゥルアジズ・サウジ皇太子・副首相兼内相がイラン政府高官と両国の共通の利益に関わる問題について協議したとだけ伝えている。また、同通信は、モグラン・ビン・アブドゥル・アジズ・サウジ諜報庁長官も会談に参加したことを明らかにしている。

カテゴリ: 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
畑中美樹(はたなかみき) 1950年東京都生れ。慶應義塾大学経済学部卒業。富士銀行、中東経済研究所、国際経済研究所、国際開発センター エネルギー・環境室長などを経て現職。中東・北アフリカ地域で豊富な人的ネットワークを有する。著書に『石油地政学――中東とアメリカ』(中公新書ラクレ)、『オイルマネー』(講談社現代新書)、『中東湾岸ビジネス最新事情』(同友館)などがある。
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