削減される駐留米軍の兵力は三割強。北朝鮮との緊張緩和を主張しつつも、盧武鉉政権は国防予算を増加させている。[ソウル発]韓国における米陸軍第八軍は「TRIP WIRE」(爆発物などと連動する仕掛け線)と呼ばれ、在韓米軍将兵の生命を「人質」にすることで、朝鮮半島での戦争を抑止する重要な役割を果たしてきた。その数、約三万七千人。内訳は二万八千人の陸軍、約八千七百人の空軍、約四百人の海兵隊だが、一万二千五百人の削減は既成事実化している。それに伴って、「TRIP WIRE」の中核として軍事境界線に配置されてきた第二歩兵師団のソウル南方移転が決まり、在韓米軍の役割と機能は大きく変化しようとしている。

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