防衛庁が事実上のスパイ機となる滞空型無人機を保有することになった。二〇一〇年度からの中期防衛力整備計画で無人偵察部隊を新設する見通しだ。 滞空型無人機は、米国の大型無人機「グローバルホーク」を手本に、防衛庁技術研究本部が約八十二億円を投じて開発を進めている。グライダーのような滑空性能を得るために翼幅は約四十六メートルとボーイング767並みに大きく、地上から無線で操縦する。 曇天時も撮影できるよう光学カメラの他、レーダー、赤外線探知装置などを用途に応じて積み替えることもでき、デジタルの静止画像や動画を地上局に送信。偵察衛星が一日一回しか目標を撮影できないのに対し、連続三十六時間の長時間観測が可能だ。

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