背後のメーンバンクやアドバイザーも含めれば、さらに膨らむ登場人物。旅客輸送の改善とは何の関係もない“私鉄再編劇”の内幕は――。「所詮、茶番劇だ」――。阪神電気鉄道株式のTOB(公開買い付け)をめぐり、村上世彰氏ひきいる村上ファンドと阪神電鉄・阪急ホールディングス陣営が対峙する中、一人高みの見物を決め込む人物がいる。阪急の筆頭株主である投資会社、プリヴェチューリッヒ企業再生グループの松村謙三社長だ。 昨年九月の村上ファンドによる阪神電鉄株の大量取得から、今年四月に浮上した阪急・阪神の経営統合構想までの舞台裏を、松村氏抜きで語ることはできない。
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