堕ちゆく世界の迷走
(81)
案の定「トランプ」にかき回された「G7シチリア・サミット」
イタリア・シチリア島の保養地、タオルミーナ。ローマ帝国時代の遺跡の宝庫というべき、人口1万人あまりのこの街が、今年の主要7カ国首脳会議(G7サミット)の舞台になった。暴れん坊のトランプ米大統領が乗り込むことで、ちゃぶ台返しが起きるのではないか。そんな懸念がささやかれたが、米国と欧州の首脳はすんでのところで踏みとどまった。
1年前とは大違い
今さらG7サミットという気もするが、年後半の国際政治と世界経済の方向を占ううえでは大切なので、ちょいとおさらいしておこう。まずは5月27日に発表された首脳宣言から。パラグラフ12は、北朝鮮を名指ししてこういう。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン