堕ちゆく世界の迷走
(89・最終回)
FRBが抱く「米国債バブル」「株高」「政権迷走」というトリプル懸念

トランプ大統領に指名され、FRB議長に就任したパウエル氏にはさっそく重大な懸念が……(C)EPA=時事
その発言に世界の市場関係者は一瞬身構えた。1月のダボス会議(世界経済フォーラム年次総会)に出席したスティーブン・ムニューチン米財務長官が、「弱いドルは米国の国益」と語ったからだ。「強いドル」をモットーとしていたはずの米国が、為替政策を180度転換したのか。そんな解説も流布したが、今のトランプ米政権にそんな立派な大戦略があるはずもない。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン