「何でもありのタイ」と充分に承知していた心算だったが、10月21日夜、タイ政府官報が伝えたマハー・ワチュラロンコン10世王の勅令には、やはり驚かざるを得なかった。
勅令は「王室の伝統制度に背き、国王に対し不忠であり、王権を僭越し、爵位に不満を抱き、王妃に比肩しうる振る舞いを企図した」ことを理由に、シニナート・ウォンワチラーパック妃に与えられていた「チャオクンプラ」というタイ王室独自の称号のみならず、王室における職権、国軍における階級及び王室が過去に授与した一切の位階・勲章を剥奪したことを明らかにした。
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