軍事のコモンセンス (31・最終回)

これからの世界・日本のために必要な「コモンセンス」

昨年10月、自衛隊観閲式に臨む安倍首相 (C)時事

 

 本連載も31回目となり、これをもって終わることとなった。この段階になって反省するところも多いのだが、何はともあれ拙文を読んで頂いたことに感謝致しつつ、ここに本連載の「まとめ」を記したい。

「国家間決戦」は消滅した

 毎年8月になると、テレビ・新聞は「あの戦争を2度と繰り返すな」という話で盛り上がる。「あの戦争」とは、1945年に終了した日本と連合国との戦争のことだが、筆者は、その戦争が再び生起することなどあり得ないと考えている。

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執筆者プロフィール
冨澤暉(とみざわひかる) 元陸将、東洋学園大学理事・名誉教授、財団法人偕行社理事長、日本防衛学会顧問。1938年生まれ。防衛大学校を卒業後、陸上自衛隊に入隊。米陸軍機甲学校に留学。第1師団長、陸上幕僚副長、北部方面総監を経て、陸上幕僚長を最後に1995年退官。著書に『逆説の軍事論』(バジリコ)、『シンポジウム イラク戦争』(編著、かや書房)、『矛盾だらけの日本の安全保障』(田原総一朗氏との対談、海竜社)。
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