相馬「ビートルズ珈琲店」台風豪雨の苦闘奮闘感涙記

執筆者:寺島英弥 2019年11月2日
タグ: 日本 原発
エリア: アジア
10月25日夜の豪雨水害の翌朝、濁流の泥が積もった相馬市内の通り(筆者撮影、以下同)
 

「中村珈琲店」という喫茶店が今年4月、福島県相馬市でオープンした。

 中村とは、国重要無形民俗文化財「相馬野馬追(のまおい)」で知られる旧相馬藩の城下町の名。一見地味なネーミングだが、店はコーヒーの香りとともに「ビートルズ」を流し、毎月ライブも企画する。東日本大震災の被災地となった「相馬の中心でビートルズを発信し、海外からも客を呼ぼう」という、50年来のマニアでバンドも率いるオーナーの夢の店だ。

カテゴリ: 社会
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執筆者プロフィール
寺島英弥(てらしまひでや) ローカルジャーナリスト、尚絅学院大客員教授。1957年福島県相馬市生れ。早稲田大学法学部卒。『河北新報』で「こころの伏流水 北の祈り」(新聞協会賞)、「オリザの環」(同)などの連載に携わり、東日本大震災、福島第1原発事故を取材。フルブライト奨学生として米デューク大に留学。主著に『シビック・ジャーナリズムの挑戦 コミュニティとつながる米国の地方紙』(日本評論社)、『海よ里よ、いつの日に還る』(明石書店)『東日本大震災 何も終わらない福島の5年 飯舘・南相馬から』『福島第1原発事故7年 避難指示解除後を生きる』(同)、『二・二六事件 引き裂かれた刻を越えて――青年将校・対馬勝雄と妹たま 単行本 – 2021/10/12』(ヘウレーカ)、『東日本大震災 遺族たちの終わらぬ旅 亡きわが子よ 悲傷もまた愛』(荒蝦夷)、3.11以降、被災地で「人間」の記録を綴ったブログ「余震の中で新聞を作る」を書き続けた。ホームページ「人と人をつなぐラボ」http://terashimahideya.com/
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