
国交正常化交渉のため訪中した田中角栄首相(右)。左は周恩来中国首相、後方は大平正芳外相[1972年9月30日](C)時事
1972年9月の日中国交正常化から半世紀が経過した。しかし、日中両国間でこれを慶賀するムードは乏しい。両国関係がなぜ悪化したかという問いには様々なレベルで答えることができよう。構造的な要因としては、中国の国力が増大したことによって、日中間のパワー・バランスが大きく変化したことが挙げられる。また領土問題や歴史問題の対立のなかで先鋭化した日中両国のナショナリズムの存在も無視できない。

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